わんちゃんの舌についてのご相談は結構多いです。
意外と知らない、犬の舌について解説します。
目次
犬の舌の長さって?
舌は巨大な筋肉の塊です。
犬の大きさによって当然舌の長さも変わりますが、舌の長さのギネス記録があるんです。
認定されているワンちゃんの舌の長さはなんと18センチを超えるのだとか!
セントバーナードやボクサー犬、ペキニーズ、パグもその長さはよく知られています。
犬の舌の色って?
チャウチャウは青みがかった舌を持つことが知られています。
シャーペイも同じような特徴があります。
それ以外の犬の舌の色は、健康的なピンクであることが多いです。
酸素が少なかったり体調の良くない時には、白く見えることがあります。
舌が極端に白かったり、真っ赤だったり、紫や黒くみえるときには獣医さんに相談してください。
変化に気付くためには日ごろの飼い主様の観察がなにより大切になってきます。
犬の舌の働き
犬の舌には多くの特徴があり、人間にはない特殊な働きもあるんです。
体温調節
犬はたくさん運動をした後、舌を出して体温の調節をしています。
わんちゃんは人間のように汗をかかないから、舌で体温調節をしているのは実は有名な話。
正しくは足裏の肉球のみ汗をかくのですが、それだけでは体温調節は難しいもの。
そのため、犬は長い舌を出して、唾液を蒸発させたり(パンティング)、舌にある血管を冷やすことで体温を調節しています。
人間にはないおもしろい機能の一つです。
コミュニケーション
会話をしない犬は舌で舐めることで気持ちを伝えています。
怒らないで、とか大好きだよ、と愛情を伝えているようです。
病気や怪我の部位を舐めたり、いろいろなものをぺろりとなめて情報をキャッチしています。
気持ちのコントロール
不安や興奮を舐めることによってコントロールしていると言われています。
心を落ち着かせるため(カーミング)に自分の口周りや、鼻、腕をなめたりしていると言われています。
味を感じる
食事をするときには人間のように味を感じることもできます。
犬の場合は味を感じる細胞の数が人間の5分の1と言われています。
人間ほど豊かに味を感じることはできていないのですね。
味の中では甘さを一番感じるといわれています。
酸味や、腐敗したものや有害なものを察知するため苦味も感じることができるようです。
塩味は多くとりすぎるのはNGですが、生き物が生活する中でナトリウムは必要です。
そのため人の汗や、土などを舐めて塩味を補給しているともいわれています。
水分を摂るときには筋肉の塊である舌を上手につかっています。
舌には水を感じ取るセンサーのような働きがあると言われています。
これも人間にはないものの一つですね。
犬の舌の色や見た目の特徴は?
人間には舌診といって、舌に現れる健康状態を読み取る診断があります。
例えば舌の色や形で疾病が隠れていないか、体調を察することができます。
犬の場合も例外ではないので、普段の舌の状態を飼い主様が知っておくといいでしょう。
簡単なチェック項目として
- いつもと舌全体の色がちがう(白っぽかったり、赤みを帯びている)
- つやがなく、乾いている感じに見える。
- 今までにない点ができた。
犬の舌と病気の関係
犬の舌の病気には舌炎が代表です。
これはお口にいる細菌が傷を通して炎症を起こしたり、全身疾患との兼ね合いからおこることがあります。
また人間と同じですが、歯並びの悪さからいつも当たっている舌に炎症が起こっているケースもあります。ひどくなると潰瘍を起こすことがあるので、注意が必要です。
舌にできる病気として舌がんもあります。
変化に気付いたら早めに獣医さんに相談してくださいね。
まとめ
ワンちゃんの舌はとってもいろんな働きをしています。
人間よりも観察しやすくよく見える子も多いので、日ごろからちょこちょこみておくといいですね。
ワンちゃんのお口は、全身の様子と密接につながっています。
何かの予兆ということもあるかもしれません。
おかしいなと思ったら獣医さんへご相談にいってみてくださいね。